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よくある質問

 

自己破産はキャッシュレスで増えている?

2020年2月18日に、自己破産者が7万人を上回っており、増加傾向にあるとの報道がされました。

「自己破産7万超 増加傾向続く キャッシュレス化の影響も」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200218/k10012290751000.html

 

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.8

破産者の数については、一時期、2003年頃の年間20万件以上というピークを過ぎ、減少傾向にあったものの、最近になり増加に転じたという数字です。

 

統計上の自己破産の件数は、2019年1年間におよそ7万3000件とされています。

この数字は、2年連続で7万件を超えたものであり、増加傾向とされます。

記事の中では、専門家の意見として、「返済能力が不十分なのに安易にカードローンなどを利用するケースがあるほか、キャッシュレス化で家計の状況をきちんと把握できていない人も多くなっている」と出されています。

 

銀行の貸付による多重債務

最近の増加傾向の原因として、債権者側の事情からすると、銀行の貸付があります。

自己破産件数のピーク時における多重債務者の借入状況をみると、消費者金融、クレジット会社が債権者の大半を占めていました。

これらの債権者は、総量規制により、貸付に制限がかかりました。

しかし、総量規制の対象外とされた銀行が、実質的に消費者金融のような機能を果たすようになりました。

私が利用している三菱UFJ銀行でも、窓口で待っていると、カードローンの勧誘がされるようになりました。

また、多重債務者の相談を受けていると、楽天銀行が多額の貸付をしているようなケースが増えました。

もちろん、それ以外の銀行が債権者の事件も多いです。

都市銀行に限らず、神奈川県では横浜銀行のカードローン利用者も多いです。

最近の相談では、銀行カードローンが債権者の大半を占めることが増えています。

銀行の貸付では、利息制限法の範囲内でおこなわれており、年18%までの利率のことがほとんどです。

ただ、これは、今の時代、相当な高利です。

利息制限法違反で無効にはならないものの、利率が高いことに変わりなく、銀行はカードローン事業を高収益事業として積極的に取り入れています。

 

このような過剰な融資を行っていることで、批判の声が出てきて、金融庁の指導もあり、多数の銀行が、他行からの借り入れ額も考慮に入れて融資額に上限を設けるようになってきてはいます。。

 

スマホによる借入

記事の中では、自己破産した男性が「スマホはお金を借りやすい」と言っていることが紹介されています。

ネット利用がパソコンからスマホに移り、融資の審査もスマホを通じてということが増えてきています。

いつでも、手元に、借金できる環境があるわけです。

窓口の契約から、無人契約機に、そこからネットに、さらにスマホへと変遷し、手軽に借金できる環境から、安易に借りる人は増えていると言えます。

最近では、ケータイ端末による決済も増え、通信会社が債権者であるということも増えています。

多重債務者の中では、複数の通信会社が債権者になっているケースも多く、ドコモの返済ができず、滞納はそのままにauに乗り換え、そちらにも数十万円の債務があるということもあります。

 

キャッシュレスと借金の関係は?

キャッシュレスが進むと、借金が増えてしまうのは、人間の脳の性質によるものです。

『 MIND OVER MONEY―――193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実』(クラウディア・ハモンド著)という本の中では、現金と人間の脳に関する多数の研究結果が紹介されています。

 

たとえば、2011年に 、認知神経学者のクリス ・フリス 、ユタ ・フリス夫妻が行った調査。

脳スキャン装置で、脳をチェックしながら動画を見せる実験です。

動画の中の人物が、紙幣を破る映像を見せます。

紙幣の中には、明らかにニセモノ、本物だけど額面が小さい紙幣、本物で高額紙幣がありました。

破られる紙幣が明らかに偽物である場合、脳は反応しません。

しかし、本物の紙幣が破られると、脳は不快を示す。

さらにそれが高額紙幣だと不快感が増したそうです。

人間の脳は、紙幣を道具のように、モノとしてみなしているようです。

自分の現金でなくても、それが破壊されることに痛みを感じるのです。

 

そして、このような痛みは、クレジットカード払いだと生じないと論じられています。

現金を使うのと、カードを使うのでは、脳が感じる痛みが違うため、カードの方がつい使いすぎてしまうのです。

 

カードの方がお金を使いやすい?

本の中で紹介されている実験に、チケットのオークションで、現金とカードの2種類の支払方法で、払う金額がどう変わるかを比較したものがあります。

結果としては、倍程度の差がついています。

現金で払う金額の倍の金額をカードだと払ってしまうのです。

現金を奪われる痛みがないからです。

 

キャッシュレスの方がお金を使いやすい?

この理論で行けば、カードと同じく、キャッシュレスの方がお金を使いやすくなってしまうことは容易に想像がつくでしょう。

ICカード、アプリであっても、手元から現金がなくならないわけなので、脳が痛みを感じることは少なくお金を使えます。

また、紙の通帳よりも、アプリ内のデジタルデータの数字が減る方が痛みが少ないかもしれません。

 

人の脳の性質には、物に価値を結びつけてしまう、感情を結びつけてしまうというものがあります。

紙幣は、原価としては安い紙切れですが、そこに価値を結びつけて脳が考えているため、これを奪われると痛みを感じるのです。

この痛みを感じにくいキャッシュレス世界は、よりお金を使いやすい世界であり、借金のしやすさと合わせると、より多重債務を生みやすい世界といえます。

 

 

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